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適量なアルコール摂取は非アルコール性脂肪肝炎(NASH)を抑制したという研究の論文発表2020/07/13

過度な飲酒を続けると肝臓に負担がかかり、アルコール性肝炎(ASH)を起こしてやがては肝硬変に進行します。一方、少量摂取の場合は健康を増進するという意見があれば、まったく飲酒しない方がよいという勧告がなされるなど、賛否両論となっています。NASHも矛盾する報告がなされていることから、肥満マウスに少量のエタノール(0.1%)を混ぜた高脂肪食飼料を与え、NASHに対する作用を検討しました。肝臓の状態を評価したところ、高脂肪食マウスは、標準食マウスに比べて血清の炎症マーカー(ASTおよびALT)が上昇し、肝臓の病理組織学的解析においても炎症の進行が確認されました。少量のエタノールを摂取したマウスでは、それら炎症の進行が抑制されました。本研究は、動物を用いたモデル実験により、少量のエタノール摂取がNASHに与える影響を調べた最初の報告となります。これらの研究成果が、査読付きの学術論文として学術雑誌”Alcohol”に掲載されました。

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Takahashi Y, Watabe S, Togashi-Kumagai A, Watanabe M, Dungubat E, Kusano H, Kobayashi Y, Harada N, Yamaji R, Sugimoto K, Fukusato T (2020). Effects of low ethanol consumption on nonalcoholic steatohepatitis in mice. Alcohol, 87, 51-61.
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