事業内容

フレーバー

おいしさの第一印象

食は、よく総合芸術に例えられます。純粋な料理だけでなく、器に盛られた彩りや、テーブルを囲んでの会話や雰囲気なども含めて味わう文化だと。
交響曲を想わせる食文化にあって、香りは、味覚とのハーモニーを奏でるエンターテイナーです。

日本に香りが伝わったのは、飛鳥時代といわれています。以来、繊細な感覚を持つ日本人は香りに親しみ、長い歴史のなかで香りの文化を育んできました。香りを聞きわける遊びを芸術にまで高めた「香道」、四季の風物とともに茶の香りを味わい楽しむ「茶道」。無形文化遺産に登録された「和食」においても、柚子や山椒といった香りは季節の演出に欠かせない要素のひとつとなっています。
こうした香りの文化を現代に継承するのがフレーバーの世界です。食品に香味をつけるフレーバリング(flavoring)。香味を強化し、持続性を高めるエンハンシング(enhancing)、そして食品の製造過程で生じる不快臭を抑えるマスキング(masking)。フレーバーに求められる三つの機能を軸に、様々な形態で目的に応じたフレーバーが調香されています。

長岡香料では、長年培われた調香技術を柱に、酵素処理技術、抽出技術、NFT®技術を組み合わせ、特徴あるフレーバーを創りだしています。
最近では健康志向を背景に、甘味料を使ったカロリーオフ商品もたくさん出てきていますが、これらは香りや味の感じ方が変わってしまいます。そこでマスキング技術や調香バランスといった香料の持つ特性を生かして、より自然な味わいを感じることのできるフレーバー開発も行っています。

さらに、おいしさだけでなく、健康に繋がる香りの提案として、「低糖」「低脂肪」「低塩」食品をターゲットとした機能性香料「トリプルブースター®」の開発を行い、生活者の無駄なくおいしく食べて、健康で健全に長生きをサポートする製品づくりをしています。
また、各国の法規制にも対応し、グローバルかつローカルな製品開発をおこなうなど、つねに市場のニーズをとらえながら、消費者の目線を大切にして商品づくりに取り組んでいます。

NFT®:Naturally Functional Technology
天然素材が持つテイストを最大限に引き出す、長岡香料独自の技術です。

トリプルブースター®